月村了衛「土漠の花」を読みました!
感想
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フューリーに似てます。フューリーを自衛隊にしたらこんな感じ?
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帯は嘘です!
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サクサク読める一冊
・フューリーに似ています。
2014年に公開された「フューリー」という第二次世界大戦のアメリカ軍の戦車兵を題材にした映画があります。
今まで戦争を知らなかった新兵の青年が戦争を知り、戦争に適応していくという話で、見ていて結構辛い映画でしたが好きな映画です。
敵兵を殺すことにも躊躇してしまい、味方を犠牲にしてしまった主人公が戦争を経験していく中で淡々と機銃を打つうようになっていく様子は辛いですが、良くできていました。
土漠の花もフューリーと似た構成になっており、自衛隊という今まで戦争に全く関与せず人を殺したこともなかった兵隊たちがソマリアで墜落ヘリの創作救助にあたってる中で部族間の抗争に巻き込まれていくという話です。その中で主人公たちが成長していくという話になっています。
・帯は嘘です
帯には「自衛隊は何を守るために戦うのか?」「自衛官は人を殺せるのか?」と書いてあり、ありなかなか面白そうだなと思って読みました。
しかし、帯の言葉は嘘です。
「自衛官は人を殺せるのか?」という題材を扱うのかと期待したら序盤ですぐに敵を撃ち殺しています・・・
確かに人を殺すということに対して葛藤をする人物はいますが、その人物のみが葛藤をしており主人公や他の自衛官は特に葛藤などはなくがんがん銃を撃っています。
自衛官は人を殺せるのかって重要なテーマの一つかと思ったら案外そうでもなかったです。なので、帯の言葉に期待すると肩透かしを食らうかもしれません。
本の帯で期待し過ぎると失敗するという良い例かもしれません。
・サクサク読める一冊
土漠の花は登場人物も多くはなく、基本的には自衛官とヒロイン(少数民族)VS敵対部族という形で分かりやすいです。
登場人物ごとに数行スペースを空けており場面転換がわかりやすくなっています。
また、文体も読み易く癖のない文章になっているため、久しぶりに小説読みたいなという人にはお勧めできるかと思います。
良くも悪くもエンターテイメントだと思います。
そういう意味では、映画化に向いている小説だろうなと個人的には思います。
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